MiChiというアーティストには都市的なイメージがある。例えば、先鋭的なトレンドをしっかりキャッチアップしたサウンドメイクと明確なメッセージ性を供えた歌詞が感度の高い音楽リスナーに支持されてスマッシュヒットを記録した1st アルバム『UP TO YOU』(2009年)を聴くと、やはり東京という街でこそ生まれた音楽という感じがするけれど、でも彼女自身は「東京」にどっぷりと浸っているわけではなく、冷静にその良い面と悪い面を見定めている。
「東京は特殊というか、ガンガンやってる感じで、あんまり控えめではないですよね。知らないところでいろんなことが起きてるような、そういう不思議な街だと思います。東京に初めて来た頃はその感じはすごく面白いし、すごく刺激的だと、ものすごく思ってたんです。最初は千葉のいなかのほうでおばあちゃんと一緒に住んでたんだけど、何かというとすぐに渋谷のほうに出かけて、そこですっごいインスピレーションを受けるっていう感じだったんですよ。もちろん、今でもそういう刺激はいろんなところにあるんだけど、でもどこかでちょっと流れについていっちゃうようなところがある街だとも思うんです。ファッションでも音楽でも“今はこれが流行ってるから”とか“誰々が聴いてるから”とか」
リリースされたばかりの2nd アルバム『THERAPY』に収められたthe telephonesとのコラボによるダンスロック・チューン「「WoNdeR WomaN」では♪誰かが決めたサイズ/あわせるのはノットワイズ♪と歌う。
「東京では、女性が同じ物を持ってたりとか髪型がいっしょだったりすることもけっこうありますけど、そういうことに対してちょっと距離をおいて見れたのは多分、わたしがイギリスにいた時期があったからだろうと思うんです。日本にはいろんなものがあるし、なんでも手に入るんだけど、でもメインストリームのところにみんな集まり過ぎちゃってるところもあるような気がするから、みんながそれぞれにもっと自分を出すことがあってもいいかもしれないとも思いますよね」
そんな彼女だから、ここ数年のエコを取り巻く状況もちゃんと客観的に見ている。
「エコが流行りみたいになって盛り上がってたのにいまはちょっと落ち着いちゃった感じがするのが残念な感じがするところはあります。それと、エコは意識しなきゃいけないと思うんだけど、でもちょっとファッションになってるような感じがするところにはちょっと違和感を感じたりもします。みんなエコバッグを売り出してるけど、でも作り過ぎじゃない、みたいな(笑)。みんながエコを意識するのはすごくいいことだけれど、 “今はみんながエコと言ってるからわたしも”というのではなくて、それは日常の当たり前のこととしてやっていくことが大事だと思うんです。個人的には、お父さんがものすごく厳しくて、イギリスにいて物事がわかるようになったくらいからいろんなことをすごくうるさく言われたんですよ。スーパーではなんでも袋をもらわないとか、缶に入ってるものはできるだけ買わないようにするとか、電気はこまめに消すとか。そういうことを小さい頃にインプットしてくれたから、わたしは今もスーパーに行くときは普通に自分のバッグを持って行ったりしてます」(次回に続く)
(取材:兼田達矢)
MiChiオフィシャルHPは
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http://michimadness.tumblr.com/
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